医療モール(クリニックモール)のメリットとデメリット
医院開業時に物件の候補として挙げられるのが医療モール(クリニックモール)です。
実際に医療モールのテナントを勧められた先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
弊社の開業無料相談にて、『医療モールにて開業したい』先生に、医療モールでの開業したい理由をお伺いすると、以下のような先生が多くなっております。
医療モール(クリニックモール)開業のメリット
周りから認知されやすい立地にあるため
大型商業施設の近くや生活道路に面しているなど人目につきやすい場所にて医療モールの計画されていることが多いため。
患者さんの利便性が良いため
医療モールには複数のクリニックが入るため、一人で複数の診療科にかかりたい、または家族で異なる診療科にかかりたい患者さん側にとっては利便性が高いです。
医療モール(クリニックモール)開業のデメリット
但し、医療モールでの開業を検討するにあたり、気を付けなければならないことがございます。
患者の取り合いになる
例えば、医療モール内に内科・小児科がある場合、秋口から始まるインフルエンザの予防接種の取り合いになるケースを見受けることがございます。
そのため、医療モール内に入居している医療機関が既にあったら、『どんな診療をしているのか』、を確認した上で、不動産契約をすることを推奨いたします。
調剤薬局を患者さんが自由に選びにくい
医療モールはモール内で完結されているため、モール内のクリニックを受診した患者さんは、モール内の調剤薬局を選びやすく、患者さんの利便性が高くなります。
しかし、モール内にある薬局の対応が悪い場合、医療モール内のクリニックにも悪影響が出るリスクもあります。
例えば、クリニックで待ち時間を短くする工夫をしていても、調剤薬局で処方箋を出すのに時間がかかってしまっては、患者さんとしては長い時間拘束するクリニックとして見られてしまいかねません。
そのため、不動産契約前に医療モール内に出店している調剤薬局の店長と面談を設け、先生ご自身の診療方針、薬局としての方針を十分確認されたうえで、開業を検討することを推奨いたします。
併せて、医療モール内の調剤薬局以外にも近隣の調剤薬局とのご挨拶を行い、パイプ作りを行っていくことも推奨いたします。
駐車場の台数を十分確保する
郊外型の開業あるいは駅から離れている場所といった車移動が多い場所での開業の際は、駐車場が十分確保できるかの確認を推奨いたします。
患者さんの家族が車でクリニックまでお見送りする場合、付き添いの方は駐車場に車を止めて車内で待っていることが多いです。
そのため駐車場が診察開始と同時に満車になってしまい、長時間満車の状態が続いてしまうと、他のクリニックに行ってしまう可能性が高くなります。
そこで、駐車場の台数を十分確保することと合わせて、医療モール周辺の人口動態やクリニックまでの交通経路分析を綿密に調べることや、順番もしくは時間予約システムの導入、他のクリニックと休診日や診療時間をずらす工夫を行い、長時間満車の状態を防ぐことを推奨いたします。
開業準備にあたっての業者の縛りがある
医療モールによっては、設計・工事会社や医薬品の会社が特定の業者の指定になることがございます。
そのため、内見の際に入居にあたっての条件について医療モール・テナントを紹介していただいた会社の担当者に十分ヒアリングをして、その場所での開業の可否を検討することを推奨いたします。
特定の1社のみに依頼してしまうと価格が高騰する原因にもなるため、2社以上に『相見積もり』を取ることを推奨いたします。
弊社でも医療モール(クリニックモール)を選択肢に入れるケースがありますが、その際は入居しているクリニック・調剤薬局の状況を十分検討した上で、対応いたします。
場所ありきでの開業は危険
場所ありきの開業にはリスクが伴います。
まずは開業のコンセプトから十分戦略を練った上で、戦略に合致した医療モールがあれば、選ぶこともあるぐらいでしょうか。
くれぐれも、場所を先行して選定し、後から経営戦略とたてるような本末転倒になられないようにお気を付けください。
弊社無料相談をご利用ください
医療モール(クリニックモール)での開業を考えているが念のため相談をしたい、業者から医療モール(クリニックモール)の紹介が来たがセカンドオピニオが欲しいなどございましたら弊社無料相談にてコンサルタントにご相談下さい。
先生の開業コンセプトなどから医療モール(クリニックモール)での開業が適しているかなど、コンサルタントがお答えいたします。